中山道の芹川にかかる大堀橋の北詰に"大堀山"がある。地図には"鞍掛山"と記載されてある。鳥籠山(とこのやま)とも言われている。大堀町に隣接している。頂上までわずか10分ぐらいの小さな山であるが、街なかに鉱山があったことが驚きでもあった。
2001年11月9日、この鉱山で働いていたという方を偶然知ることが出来た。大堀橋の下でゲートボールにいそしむご老人に声をかけてみると、その中の1人がかつて大堀鉱山で働いていた人だった。付近にお住まいの馬場さん(73歳)。その方のお話によると、馬場さんのお父さんが芹川から田畑に水を引き込む作業中マンガン鉱を発見、昭和16年〜同26年まで稼動。馬場さん自身も終戦直後中国から引揚げてきて働く所もなく、父親が営む鉱山を手伝った。その間落盤で生き埋めになり九死に一生を得たこともあったという。最終的には鉱業権者を第一カーボン株式会社(東京都千代田区)へ譲ることになった。
(2001年11月9日撮影)
大堀山。頂上には「明治45年4月27日為・陸軍参謀演習御見学」の記念碑がある。
登りはじめて間もなくの所に坑口がある(2001年11月9日撮影)
前記場所の下方の所にも坑口があった(2001年11月9日撮影)
登山道とは反対側のJR新幹線側にある民家の奥に坑口が2箇所あった(2001年11月9日撮影)
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